免許も要らず便利で気軽に乗れる自転車ですが、ひとたび自転車事故でも起ころうものなら凶器となります。車の事故とは違って軽視されがちですが、高齢者や小さい子供が被害者の場合、思わぬ重症となるかもしれません。

ここでは元保険会社勤務の管理人が、自転車に轢かれた場合の対応、自転車事故の被害者の慰謝料や保険等について説明していきたいと思います。

【自転車に轢かれた!】自転車事故の被害者の慰謝料や保険について

自転車事故の過失割合は?

まず、自転車事故の過失割合について説明しておきたいと思います。

過失割合とは「その事故の責任の割合」でして日本の交通事故の賠償で使われる制度です。要は「この事故はどちらが何%の責任を負う」という考えで「自分60%、相手40%」とか「自分0%、相手100%」という風に使われます。

車の事故では「動いている時に起こる事故は大体の場合、過失割合が発生する」という風に言われる為、ご存知の方も多いのではないでしょうか?

そしてこの過失割合は当然ですが、自転車事故の場合にも適用される概念なのです。

自転車事故の過失割合は?

例えば自転車が同じ速度で、交差点で出合い頭に衝突したら大体5:5くらいの過失割合になるでしょう。この場合、どちらかが怪我をしたとしても、5割しか補償をしてもらえない事になります。

もちろん、走っていた道が優先道路なのかどう、一時停止違反がなかったかどうか、スマホ運転をしていなかったかどうか、など色々な要素が加味されて過失割合は決まるので一概に「いくつ」とは言えませんが…

 

たとえ歩行者が自転車に轢かれたという場合でも過失割合は発生する事あります。歩行者=無敵ではありません。

歩行者がいきなり自転車の前に飛び出したり、スマホを見ながら歩いていたりしたら、多少なりとも事故の責任があると考えられても仕方ないと言えるでしょう。

自転車事故の対応で気をつけたい事は?

ちなみに自転車の事故でも必ず警察を呼びましょう。警察が入っていない事故は後から相手方に「なかったこと」にされてしまうかもしれません。

また現場での約束はしない事です。現場でわけも分からず約束をすると「言った言わない」「嘘つき」みたいな話になってしまうので…

自転車事故に使える保険は?

自転車は自動車よりも保険加入率が低いのが問題です。とある保険会社の調査では自転車の保険加入率は2割程度だったというデータもあるようで…

その辺を走っている自転車の半分以上は何の保険にも入っていないと考えると恐ろしいですね…自転車でも人をひいてしまえば命を奪ってしまう可能性もあるというのに…

 

自転車そのものが入れる保険は「自転車保険」というものがあります。自転車を購入する際に購入するお店などで入る事が出来るので検討してみてもよいでしょう。補償内容ですが「自分の自転車が傷つけてしまった相手のケガや、自分の自転車が壊してしまったモノの損害」に対して適用されるものが多いです。

また自動車保険やクレジットカードについている「賠償責任保険」も自転車事故に使える保険です。こちらも「自分の自転車が傷つけてしまった相手のケガや、自分の自転車が壊してしまったモノの損害」に対して適用されるものです。保険料も安めなので個人的にはかなりおすすめしたいですね。

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また、自転車事故で自分が歩行者で轢かれてしまった場合や、自分も自転車に乗っていたけどケガをしてしまった場合には「人身傷害保険の交通事故特約」や各種傷害保険が適用されます。

 

保険金が受け取れない、保険が使えないという「不払い」の最も大きな原因は「契約者が保険契約をしている事知らない」とか「使えると思っていなかった」という事です。普段から保険内容をざっくりとでも良いので把握して、いざという時は必ず保険会社に問い合わせをしてみましょう!

金ウン金ウン

せっかく保険に入っているのに請求しないから受け取れないなんて嫌だね…

管理人管理人

そこはちゃんと保険会社に確認して使えるものは使いましょう!人生が変わるかも知れないんだから…

自転車事故で被害者が受けられる補償は?

自転車の事故で被害者が受けられる補償ですが主に次のようなものです。

  • 治療費
  • 通院のための交通費
  • 休業損害
  • 慰謝料
  • 入院した場合の諸雑費
  • 後遺障害の補償

自転車事故で被害者が受けられる補償は?

治療費というのは当然ですね。ケガしたんですから、治療費くらい払えよって感じです。但し、「事故と関係のある治療」しか治療費は支払ってもらえませんので注意しましょう。病院に「事故で受診します」と言わないで治療を受けてしまうと事故扱いでは無くなってしまい、後から「事故と関係ある」と言っても立証が難しくなる事もあります。

交通費や休業損害、慰謝料、諸雑費なども自動車事故と同じような補償がなされると考えて頂いて結構でしょう。

 

ただし、ここで気をつけておきたいのが、被害者への補償で自動車事故の場合と自転車事故の場合で違いもあるという事です。

自動車の事故の場合、自賠責保険という強制保険があります。全ての車は自賠責保険に入るのが義務化されています。よって、車の事故の場合は支払いが自賠責保険の基準を下回る事はあり得ません。

一方で自転車の事故の場合は自賠責はありませんので、場合によっては自賠責保険の基準よりも低い基準での支払いになる事もあります。

 

また被害者が受けられる補償ですが、過失割合が強く関係してくる事を覚えておきましょう。下記に簡単な例を示しておきます。

例えば自転車の事故の場合で過失割合が加害者60%:被害者40%だったとします。この場合、被害者が受けられる補償は60%です。

仮に治療費が100万円、慰謝料が100万円という算定になったとします。(この数字はあくまでも例です。)

100万円+100万円=200万円

200万円×60%=120万円

治療費は病院が受け取るので、被害者が受け取る慰謝料は20万円となる。

自転車事故で被害者が貰える慰謝料は?

自転車車事故で被害者が貰える慰謝料ですが、基本的には自賠責基準に準ずるようなものであると想像しておくのがいいでしょう。

(「別に慰謝料というのは「話し合い」で決まるものなので、必ずしも自賠責基準に従う必要もないのですが、最も一般的で公共性の高い保険という意味で自賠責保険は様々な場面で一つの基準とされる事が多いです。)

 

自賠責保険の慰謝料の基準について簡単に説明しておきます。

  • 通院(または入院)した場合、1日につき慰謝料4200円。
  • 通院期間は事故にあった日から最終通院日まで。(例えば1月1日に事故に遭い、最終通院日が1月31日ならば「31日」が通院期間となる。)ただし、多くの場合で通院期間は+7日される。
  • 実際に通院した日数(通院日数)は2倍して考える。但し2倍した結果通院期間を超えるようであれば、通院期間=通院日数となる。

例えば、8月1日に事故に遭い、8月10日に通院して治療を最後にし、その期間で3日通院していた場合、慰謝料は4200円×3日×2=25200円 となります。

細かい計算は結構です!(笑)という人は通院1日8400円と覚えておけば、「大体」は金額が合うと思います。ただし、ずれる事もあるので注意です。

管理人管理人

まあ、自賠責の基準以外にも、訴訟になった場合の基準なんかもあるし、慰謝料ってホント色々だね。

金ウン金ウン

多く貰えた方がいいから裁判するのもアリ?

管理人管理人

裁判するのは自由だし良いと思うよ。ただし、その場合弁護士費用がかかるし、手間もかかるけどね…

終わりに

自転車の事故の慰謝料や保険、対応等について説明してきましたが、如何でしたでしょうか?

自転車事故は車と違って生身の体がむき出しなので、意外と大きな怪我になりやすいです。甘く見ていると一生ものの後遺障害を負ってしまうかもしれません。

保険や対応、補償や慰謝料も大事なのですが、まずは自転車事故に遭わない事。これが1番ですね。