奨学金を借りて大学・大学院に行く人はとても多いです。

しかし、一方で将来の為に借りた奨学金の返済が苦しいという人はとても多いのです。なぜなのでしょうか?

お金は借りたら返すもの。予め返済義務があると分かっていて奨学金を借りるはずなのに、後から苦しいと言われても…と思ってしまうかも知れませんが、実はそこには必ずしも個人のせいとは言い切れない状況の変化がありました。

奨学金の返済が苦しいという人が多いのはなぜ!?

社会構造の構造が変化した

奨学金の返済が苦しいという人はとても多いです。

でも、考えてみると不自然な話です。「将来いい仕事に就くための投資」としての意味合いが強い奨学金。

ある程度の大学をしっかり卒業して、いい会社に入って、それなりのお給料をもらっていれば奨学金の返済が苦しいということもないのではないでしょうか?

 

なぜ返済に苦しむ人が多いのでしょう?

色々理由はありますが、一言で言ってしまえば社会構造の変化でしょう。多くの若者が華々しい学生生活にあこがれています。自分は大学に行けなくて悔しい思いをしたという親がなんとしても子供を大学に行かせようとします。

そんな背景もあり、政府の統計によれば平成元年に499校だった大学の数は、平成27年には779校にまで増えています。

要するに駅弁大学というやつです。ろくに勉強をしないで、入試で名前を書けば入れる。授業の内容は分数やb動詞など中学生レベル…そんな大学が増えてしまっているのです。

奨学金の返済の実体・・・

当然、いくら「売り手市場」だといっても、そんな大学の卒業生は就職が決まらないことも多いです。

企業側も表向きは「人間重視!大学名では差別しません!」という理想を掲げながらも、「学歴フィルター」というものをしっかり造り、一定以下の偏差値の大学生は就職活動の門前払いを行なっています。

昔は大学を出ればいい会社に入れて、レール通りの人生であるものの、安定した人生を送るという社会構造があったのです。それが、今は大学を出ても就職できず、収入が確保できないため、奨学金の返済が苦しいという人が増えているのです。

奨学金の返済が苦しいのがなぜかといえば、この社会構造の変化が第一の理由と言えるでしょうね。

今や奨学金を借りる大学生は50%!

少し古いデータですが、平性22年に行われた日本学生支援機構による調査によると、奨学金を借りている

  • 学部生は50.7%
  • 大学院生が59.5%
  • 博士課程で65.5%

にもなるのです。

奨学金の借入総額の平均は約300万円と言われています。

どんな時代でも、全ての学生が就職できる訳ではありません。ましてやいわゆる「名ばかり大学」の学生が、300万円を超える奨学金を余裕持って返していけるような仕事に就ける可能性はとても低いでしょう。

数字の面から見ても、奨学金の返済が大変になってしまう人が多くなりそうなのは、すぐに分かってしまいますね。

奨学金の返済地獄!助けはないのか!?

恐ろしい奨学金の返済地獄!

奨学金の返済が滞ってしまって延滞となってしまった場合はどうなるでしょうか?

詳しくは日本学生支援機構のHPを見てもらえば分かりますが、ここで少しわかりやすく抜粋してみましょう。

 

・年10%の延滞金が加算される。

や、やく◯ですか?

 

・3ヶ月滞納するとブラックリスト入り。ブラックリストに入ってしまうとクレジットカード等が作れなくなる。

氏名や住所、勤務先、借入総額等の個人情報が個人信用情報機関に提供されるためです。

 

・滞納3ヶ月から8ヶ月までは回収は民間の業者に委託される。(厳しい取り立て。職場に来ることも。)

決して甘い取り立てではありません。合法の範囲内で、厳しく行われます。精神的にもかなりきついはず。

 

・滞納が9ヶ月で一括の支払いを求められ、支払わなければ、訴訟などへ移行。

あのー。返済が苦しいから毎月の返済が滞るわけで…一括払いなんて出来ませんが?(^^;)

助けは一応ある

減額返還制度

毎月の返済金額を抑えて、一回の返済の負担を減らすという制度。災害や傷病、経済的な理由があれば申請できる。

注意点は「別に借入総額を減らしてもらえる訳ではない」という事。結局返済する金額は同じです。借金を減らしてもらえる訳ではないのです。

 

所得連動返還

卒業後に一定の所得がなければ、奨学金の返済が一定期間免除されるという制度。

ですが、要するに「支払いを待ってもらえる」だけであり、借入総額を最終的に返さなければいけない事には変わりありません。

まとめ

どうでしょう?希望のない話ですが、返済の「助け」があると言ってもこの程度なのです。

奨学金を貸している方も、返済してもらえなかったら困ります。ですので、取り立てが厳しいのは至極当然。借りた金額を減らしてくれるような甘い制度はありません。

 

奨学金を借りる前に、自分が行こうとしている大学が本当に行く価値がある大学かしっかり考える必要がありますね。

(なお、奨学金の返済が苦しいという事情で自己破産をすることは出来ますが、その場合連帯保証人となってくれた近しい人(親など)に、残りの金額の請求が行きます。逃げ道などないという事は知っておきましょう。)